[グループホームこまくさ]12月活動報告

令和3年12月19日(日)

こまくさクリスマス会&忘年会

秋より新型コロナ感染症が一段落し、県内の感染者も一桁台もしくは感染者ゼロの日が続いたということもあり、今年のクリスマス会はご家族の方にご参加いただくことになりました。直接面会がある程度できるようになったとはいえ、普段のお年寄りのご様子を間近に見られるということで多くのご家族にご参加いただくことができました。

 またこのコロナ禍に新しく入居された方もおられ、ご家族より「家族同士の顔が分からなくなってしまった。」というお話を受け、顔合わせができる機会として運営推進会議の開催も同時に行うことができました。

 当日はクリスマス会の様子を後方から距離をとって、ご家族が見守るという参観日のような形式をとらせていただきました。マスクの着用や消毒・換気などの基本的なことに加え、ふれあいの自粛や入退室のタイミングをずらすなど、今できる限りの対策を行ない感染予防に努めることにしました。

 クリスマス会の始まりは恒例の一年の振り返りDVD鑑賞よりスタート。今年も現状でできる範囲の中でできる限りその人らしく生活できるよう様々な取り組みを行ないました。コロナ禍でも変わらない皆さんの笑顔やたくましい皆さんの姿が画面に出てくる度に、こちらが力をもらえ嬉しく感じました。またコロナ禍でなかなか会えず、電話や少しの面会時間でしか見られない、画面に出てくる父親・母親の顔を見て涙ぐむご家族もおられました。

 DVD鑑賞の次は花笠音頭で盛り上げてくださいました。例年ならお一人の方にお任せしている花笠音頭。「私も着物を着て踊りたい!」と今年は飛び入りの方がおられ、ぶっつけ本番にも関わらず二人で大いに盛り上げてくださいました。続けて院長先生のお子さんによる踊りもあり、「かわいいなぁ」「元気ななぁ」と皆さん目を細めておられました。

 今年の出しものは「すごろく」です。利用者・スタッフが紅白に分かれての対抗戦!普通のすごろくとは違い、じゃんけんや計算、体操など体と頭を使って挑みます。サイコロを優しく投げる方、力強く思い切り投げる方、皆さんサイコロを投げる手にも力が入っておられました。

 サイコロの目によっては福笑いやジェスチャーゲームなどもあり、会場はヒートアップ!大きな笑い声が響いていました。結果はというと白組のサイコロの目がなぜか1ばかりが続いて紅組の勝利!そして白組リーダーのスタッフは罰ゲームとなり、白組の皆さんよりお化粧をしていただきました。皆さん躊躇なく顔を白く塗り、途中から落書きに変わり、最後にはハイポーズで記念撮影。「かわいそうななぁ」という人、「なんじゃぁ!」大爆笑する人と皆さん思い思いに楽しまれていました。

 最後にサンタからプレゼントをもらい今年のクリスマス会は幕を閉じました。

 本来ならご家族が隣に座って一緒に楽しんでいただけるはずのクリスマス会。それでも参加できなかった昨年と比べれば少し進歩したのではないかと思います。これから以前の生活とは違う様式に変わってしまったとしても、「できる範囲の中でできることを精一杯楽しむ」ことを胸に、来年も皆さんと一緒にクリスマス会を迎えられるように祈っています。


[グループホーム こまくさ]10月活動報告

令和3年10月10日(日)

こまくさ運動会

 秋の心地よい風の中、緊急事態宣言下ではできなかった近所の散歩にも出かけるようになり、少しずつではありますがコロナ以前にできていたことを生活の中に感じることができるようになりました。毎年恒例のイベントもコロナ仕様になったものの、できる範囲の中でしっかりと楽しむことをコンセプトに今年もこまくさ運動会を開催しました。

「今年の運動会は10月10日じゃって」と日程が決まると皆さんで協力して準備を行ないました。こまくさ運動会は毎年恒例の玉入れの玉チェックはもちろん、案内状やプログラムまで手作り感満載です。また当日に向けての練習にも力が入ります。「それ!」「入った~!」等、練習から皆さん本番さながらの盛り上がり!

そしていよいよ本番当日…

 玄関には皆で作った立派な横断幕とプログラム!「わ~、えー天気じゃな~」「運動会日和じゃなぁ」と皆さんが口にするほど今年は天気に恵まれました。

 早速、ラジオ体操で体が温まったところで、まずは借り物競争よりスタート!借り物の内容は様々です。帽子やエプロンといった物から12月生まれの人、カメラマンなど細かな指定のあるものまであり、会場が元気な声に包まれました。

 次は恒例の玉入れ!今年は投げるのが難しい方でも参加できるよう、転がしても投げても点が入るように一工夫。「よーい、スタート!」と同時に紅白の玉が弾けます!「入った!」「入りゃーせんが」と一喜一憂しながら皆さん真剣勝負に徹しています。「立ってするわ!」と言われる方もおられ、ハラハラドキドキの好勝負となりました。

 競技を終え、集計の間は敵味方なく仲良く踊りを楽しみました。皆さんハッピに身を包み炭坑節です♪「月が出た出た~♪」と踊る人、手拍子をする人、楽しみ方は人それぞれです。

 そしていよいよ結果発表!…今年は白組の勝利!勝った白組には優勝旗が贈られ、紅組にはカップが贈られました。そしてしっかりと全競技に取り組まれた皆さんにはメダルが贈られました。最後に感想を聞くと「あっという間に終わってしもうた」「天気が良かったから気持ちよかった」と皆さん楽しまれていました。

 運動会でしっかりと体を動かした後は、お待ちかねのバーベキュー!皆さんお腹いっぱいいただきました。「おいしい!えー肉じゃなぁ」「もう入らん、はち切れそうな」と皆さん大満足のお昼となりました。

 今年は本当に天気に恵まれ、食事が終わった後もしばらく外でのんびりと過ごされる方が多かったのが印象的でした。こうやって心地よい秋空のもと、みんなと一緒に食事をする。コロナ以前は当たり前に普通にできていたことが、当たり前ではない状況だからこそ、「今、ここで」今のその時をしっかりと楽しむ大切さを改めて感じることができました。

[グループホームこまくさ]5月活動報告

令和3年5月13日(火)

涙あり、笑いあり、おめでとうグループホームこまくさ祝20周年

 令和3年5月13日、こまくさが誕生して満20歳を迎えました。本来ならば、何か形と記憶に残るようなイベントの開催を以前から計画していましたが、このコロナ禍のため敢えなく延期。それでも「今、ここで」の理念のもと、皆さんと一緒にこの記念日をお祝いしたい!という想いから、このコロナ禍でも出来る範囲の中で、出来ることを考えイベントを開催することになりました。

 当日は皆さんマスクを着用し、対面にならないよう一定の距離を取って席についていただきました。

 20周年のタイトルは「涙あり、笑いあり、おめでとうグループホームこまくさ祝20周年」。ホーム長の挨拶からお祝いの会が始まりました。こまくさの花は高山のような厳しい環境でも凛と咲く花だと聞き、皆さんが口々に「へぇ~知らんかった」と感心。そしてお祝いに頂いた胡蝶蘭にも「わぁキレイ」「立派じゃあ」と感動されていました。

 挨拶に続いては、毎日の日課でもあるラジオ体操とパタカラ体操を行ないました。回数ややり方がユニット間で少し違うものの、日々の日課を全員で行うと何だか一体感のようなものが生まれます。続いてスタッフが代り合いながら、コグニサイズや計算、季節の歌や花笠音頭で20周年を皆さんでお祝いしました。「楽しいことは全部やりたい!」このごちゃ混ぜ感がこまくさらしさの一つでもあります。

 続いて20周年の記念になるものを!と考え、机の上に現れたのは3m✕3mの大きな布。さすがに大きすぎるのでミシンと洋裁の達人のご利用者様お二人が丁寧にキレイにカット。

 この布は皆さんとフィンガーペイントで彩り、20周年の記念の旗にするために用意しました。手に専用の絵具を塗られると皆さん「わ~」とびっくりされていましたが、白い布が少しずつ彩られていく内に、皆さん夢中になり真剣に取り組んで下さいました。まだまだ完成には程遠いですが、これから完成を目指して少しずつ進めてゆきたいと思います。

 20周年を祝った後、昼食はこまくさの誕生日なので豪華な仕出し弁当を皆さんでいただきました。「腹がはち切れそうなわ」「おいしかった」と皆さん大満足されていました。

 20年の間にはタイトルの通り、涙あり笑いあり、別れがあった分新しい出会いもあり、本当に様々なことがありました。こうして20周年を祝うことができたのは、現在そして今までこまくさを支えて下さった皆様からいただいた経験の積み重ねがあったからこそと思います。20周年を迎えるタイミングに新型コロナ感染症という想定外の壁によって、今までの日常がガラリと変わってしまいました。しかし、これまで20年間の経験を胸にこれを乗り越え、皆様と共にこの先30年40年と続いてゆけるようなこまくさにしてゆきたいと思います。

[グループホームこまくさ]3月活動報告

令和3年3月3日(火)

ひな祭り&寿司作り

 2月も終わりに差し掛かった頃、今年も1・2ユニットそれぞれの座敷に七段飾りのお雛様を飾りました。「もうお雛さん出すん?」「分からんなぁ」と皆さんと悪戦苦闘しながら飾ります。こうして苦労してできたお雛様は「りっぱななぁ!」「大きいなぁ」と毎年この時期の楽しみの一つになっています。

 さて時は流れてあっという間に3月3日ひな祭り。今年のごちそうは何にしようか?と皆さんに尋ねると、ちらし寿司?巻き寿司?手毬寿司?「どれもええなぁ~」と決まらず。結局、多数決の結果、1ユニットはちらし寿司で2ユニットは巻き寿司に決定しました。

 下準備のいい匂いが漂う中、皆さんのお雛様の思い出を伺いました。「昔はひな壇のええのか無かった。掛け軸みたいなのに綿を入れよった」「もうずいぶん前に川に流した」「お座敷に家の人、何人かで飾っていた」など皆それぞれに思い出があるようでした。

 そしていよいよお寿司作り開始!!さすがの手つきに毎回のことながら驚かされます。各ユニットでできあがったお寿司はお昼においしくいただきました。自分たちで作ったお寿司は「寿司好きなんよ」「おいしいよ!」と大好評!お腹も心も満たされ皆さん大満足されていました。

 コロナ禍はまだまだ先の見えない状況ですが、こうした季節のイベントを現状に合わせて工夫し、できる範囲のことをで満足感を得ていただくこともできると再確認することができました。

[グループホームこまくさ]2月活動報告

令和3年2月2日(火)

巻き寿司作り&節分祭

 「今年の節分は2月3日じゃなくて2月2日なんだって!」と言うと、皆さん「え~ほんまかなぁ?」「そんなことあるん?知らなんだ」と信じられない様子。しかし「124年ぶりなんだって!」の一言で、今度は皆さん「そりゃ知らんはずじゃ~」と大笑い。こうして始まった今年の節分祭、その様子をご覧ください。

 節分と言えば恒例の巻き寿司作り。今年も各ユニットとも頑張って作りました。「具を入れすぎたわぁ~」「あ!キュウリ入れりゃ良かった!」などなど会話も弾み、今年も大盛り上がりの巻き寿司作りとなりました。自分たちで作った巻き寿司はこの日の昼食となり、「え~お味よ」「何本でもいけるよ!」と、皆さんでおいしくいただきました!

 2月初旬で寒さが厳しいとはいえ、短時間を前提に今年の豆まきは屋外で行い、マスクを装着した上で皆さん一定の距離を保つことで新型コロナ感染症対策とさせていただきました。せっかく寒い中、皆さんで外に出るならと他にも楽しみごとをしたいということでお菓子まきも行うことになりました。

 まずは皆さんで一曲歌ってしっかり体を温めます♪すると間もなく鬼が登場!!皆さん「ほれ来た!」「鬼は~外!」と大きな声を出しながら力強く豆を投げ、鬼を退治しました。

 そして鬼が去ると…上の方から「いくよ~!」「受け取ってよ~!」とお菓子まきスタート!次から次へとどんどんお菓子が降ってきます。大きく手を振り「こっちも~」と呼びかける人や「あんたにこれあげら~」と、となりの人にお菓子を分けている人。「よう取らんわ~」と、おっかなびっくりの人もいたり、それぞれ皆さんの個性も出ていました。そして「よ~け取れた!」「楽しかった♪」と皆さんが手にしていた袋がお菓子でパンパンになったところで今年の節分祭は幕を閉じました。

 お菓子まきの途中、こまくさの前をお子様連れの一行が通るのを見かけました。例年なら気軽に「ご一緒にいかがですか」と声をかけていたに違いありません。しかし今はコロナ禍、誘うどころか気軽に声をかけることさえ憚られる状況。この状況の中で声をかけられた側の方はどのように感じるのかと悩み、結局声をかけることはありませんでした。寂しい反面、相手の立場になって考えることの大切さを感じることができたように思います。こうやってお互いの立場に立ち、気持ちを思いやることも、コロナ禍を乗り切っていくためには必要なことだと学ばせていただきました。